オランダバッハ協会について

1921年、少数の音楽家が、斬新な考えのもとにオランダバッハ協会を立ち上げました。バッハの時代の音楽へ立ちもどり、ヴィレム・メンゲルベルフ指揮によるアムステルダムの「マタイ受難曲」の伝統に異議を唱えたいと思ったのです。新しく結成された小編成のアンサンブルは、バッハの「マタイ受難曲」をそれが本来鳴り響く場所、つまり教会で演奏するという、当時としては画期的な試みを行いました。オランダバッハ協会の「マタイ受難曲」は、今もなお、毎年ナールデンの大教会にて演奏されています。その他、当オランダバッハ協会は、年に50回ほどのコンサートをオランダ国内はもとより、国外でも定期的に上演しています。また、ヨーロッパ内、アメリカ合衆国や日本での招聘公演も行ってきました。



2019年9月~10月にかけて、オランダ・バッハ協会管弦楽団は日本公演を実施します。
公演の日程とプラグラム、チケットの概要についてはこちら。




バロックアンサンブル

当バッハ協会は、さまざまな指揮者に率いられてきました。設立当初から順に挙げると、ヨハン・スホーンデルベーク、エヴェルト・コルネリス、アントン・ファン=デル=ホルスト、シャルル・デ=ヴォルフ、ヨス・ファン=フェルトホーフェンです。とりわけ、ファン=フェルトホーフェンは、35年にわたり芸術監督を務め、オランダバッハ協会を適切な声楽・器楽を擁する自他ともに認める本格的なバロックアンサンブルに育て上げました。そして2018年6月、その役割は、2013年以来すでにコンサートマスターを務めていた佐藤俊介に引き継がれました。今後、当協会の数ある年間プロジェクトは、指揮者を置かず、佐藤俊介が首席ヴァイオリンの席より率いていくことになります。また、ヨス・ファン=フェルトホーフェン時代と同じく、客員指揮者を招いての公演も引き続き予定されています。

All of Bach (オール・オブ・バッハ)
2013年、当バッハ協会は「All of Bach(バッハのすべて)」という、画期的かつ壮大なプロジェクト──ヨハン・セバスチャン・バッハの全作品の演奏・収録──に着手しました。これまでに200以上の作品がウェブサイトallofbach.comにて公開されており、定期的に新たな録音が加わっています。また、2018年9月からは、ユーチューブにも毎週アップロードされるようになりました。そこでは演奏者が自ら曲目を解説し、作品が生まれた背景を詳しく語っています。当オランダバッハ協会は、このようにしてバッハをみなさまの身近にお届けしていきたいと願っています。

客員指揮者
バッハ協会では、さらなる成長と発展をめざし、毎年さまざまな客員指揮者をお招きしています。中でも、ペーター・ダイクストラ、イヴァン・フィッシャー、ラルス=ウルリク・モルテンセン、ハンス=クリストフ・ラーデマン、エド・スパンヤールド、鈴木雅明、グスタフ・レオンハルトなど、著名な指揮者たちと共演してきました。

未来を担う若者
バッハ協会では、若き才能に舞台経験の場を提供しており、若き音楽家たちを養成、指導することで、バロック音楽に新たな息吹をもたらしたいと考えています。若き音楽家たちは、「ヤング・バッハ・フェロー」としてバッハ協会のもとで実習し、(舞台)経験を積むことができます。また、当協会では教育・普及活動にも大いに力を入れています。毎年、のべ500人以上の児童・生徒たちが、教育プロジェクト「マタイ受難曲を体験しよう」の一環として、「マタイ受難曲」の演奏会を聴きにきます。こうして、オランダバッハ協会は音楽家たちを育て、将来の聴衆を育む役目も果たしているのです。 



佐藤俊介

オランダバッハ協会芸術監督/コンサートマスター

佐藤俊介(1984年生)はモダン、バロック双方の楽器を弾きこなすヴァイオリニスト。2018~2019年度より、オランダ・バッハ協会第6代音楽監督に就任。コンチェルト・ケルンのコンサートマスターでもあり、ソリストとしてのコンサート活動も活発に行っている。


佐藤俊介プロフィール

2歳よりヴァイオリンを始め、ニューヨークのジュリアードスクール、パリおよびミュンヘンにて、ドロシー・ディレイ、川崎雅夫、ジェラール・プーレ、メアリー・ウティガーに師事。

2010年には、ライプツィヒのヨハン・セバスティアン・バッハ国際コンクールにて、第二位および聴衆賞を受賞。ソリストとして世界中で演奏しており、ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団、NHK交響楽団、ミュンヘン・バイエルン放送交響楽団、エンシェント室内管弦楽団、オーストラリア・ブランデンブルク管弦楽団にて、リチャード・エガー、クリストファー・ホッグウッド、ヴァクラフ・ルクス、ケント・ナガノ、ヨス・ファン・フェルトホーフェンのような著名な指揮者と共演。アムステルダム音楽院バロックヴァイオリン科主任教師。オランダ在住。



All of Bach (オール・オブ・バッハ)

オランダバッハ協会、オンラインの宝庫

ヨハン・セバスチャン・バッハの全作品が数クリックの操作で世界中どこからでもお聴きになれます。プロジェクト「All of Bach」は、オランダバッハ協会ならではのオンラインの宝庫です。音楽愛好家のみなさまに、膨大な数のコンサート、和やかなホームコンサート、名手の奏でる独奏作品をお届けします。

「難しいことはなにもない。ただ、正しい鍵盤を正しいタイミングで押せばいいだけの話だ。あとは楽器が奏でてくれる」

──ヨハン・セバスチャン・バッハ──

allofbach.com またはYouTubeより、すべての動画がご覧いただけます。

「All of Bach」とは?

オランダバッハ協会創立100周年となる2021年~2022年のシーズンを迎えるにあたり、バッハの全作品を演奏・収録しようという企画が生まれました。バッハの音楽を世界中で分かち合おうというプロジェクトです。ウェブサイトや当協会のユーチューブチャンネルを通じ、高音質録音による珠玉の演奏をお楽しみください。

この独創的なプロジェクトの開始以来、ヨハン・セバスチアン・バッハの全1080作品のうち、およそ300作品がすでに演奏され、技術を駆使した音声と映像の収録を終えています。そこには、ナールデンの大教会での「マタイ受難曲」、コンセルトヘボーや国立美術館のようなアムステルダムを代表する美しい場所での「無伴奏チェロ組曲」やフェリクス・メリティス劇場での「ブランデンブルグ協奏曲第4番」など、名曲の数々が含まれています。

楽曲の背景を知るために、解説や知識、演奏者へのインタビューという、貴重な情報を提供しています。すべての作品の演奏は、オランダバッハ協会、そして多くの客員奏者によるものであり、ヴィジュアルとサウンドが一体化しています。また、演奏者たちは、インタビューの中で、楽曲の聴きどころについて、また、演奏したいと思うその理由についてなど、各々の個人的な思いを語っています。収録は、バッハの音楽を録るにふさわしい場所で行われますが、あえて意外な場所を選ぶこともあります。カンタータは教会で、室内楽は演奏者の自宅やオランダ国内の思いがけない場所で収録されています。

プロジェクトは今後も継続していく予定です。そして、最終的にはバッハの全作品を収録する予定です。そのために、みなさまのご支援を必要としています。このプロジェクト「All of Bach」を推進するため、みなさまからのご寄付を募っています。一件の録音すべてをご援助いただくこともできます。ご関心をお持ちの方は、どうぞ、下記の問い合わせ先より、リザ・ヴェステンドルプ(事業推進部長)までご連絡ください。みなさまからのご支援、ご協力をお待ちしております。
メール:development@bachvereniging.nl
電話 :+31 6 2208 1608

 お問い合わせ

ご質問・お問い合わせは、下記窓口に(英語にて)ご連絡ください。

チケット販売および各種情報

チケットに関するご質問、他のお問い合わせは、広報・チケット販売部で承ります。

メール     :info@bachvereniging.nl
電 話 :+31 30 251 34 13 (平日:9:30~12:30)

オランダバッハ協会事務局
住  所    : Plompetorengracht 21
         3512 CB Utrecht
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郵便物宛先: Postbus 2951
                       3500 AG Utrecht
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電  話    :+31 30 252 40 10 (チケットに関するお問い合わせはご遠慮ください)